平然と嘘吐き
俺は、とても嘘吐き。
(過去のこととか、本音とか、本性とか、喋ったら皆引くからね)
俺は、真実を隠している。
(アイツらと一緒にいる理由とか、事実とか、言ったら一緒にいられない)
俺は、全てに目を瞑り、口を閉ざす。
(彼の正体とか、彼らの抱える闇の部分とか、想いとか、気付いてるけど何も言わない。理由は、ない、けど)
嘘に嘘を重ねて。
「九ちゃんと皆守クンと龍麻クン、本当に仲がいいよね。アタシ、すっごい羨ましいな」
「皆守甲太郎が羨ましいですの。だって、いつも九サマと龍サマを独り占めしてるんですもの」
「……とても羨ましく思うよ。君たちは、その、お互いに分かり合っているっていう感じがするから」
それは、上手く出来た幻。
俺たちは凄腕の奇術師。詐欺師。魔術師。
それぞれが、嘘吐きのスペシャリスト。
「昼飯、どこで食べます?」
「そうだね、皆守は何が食べたい?」
「カレー」
「テメェはカレーしか頭にねぇのかよ。バリエーションに乏しい頭だなぁ」
「うるせぇ、じゃあテメェは何が食いてぇんだよ」
「龍麻サン」
「……テメェこそ、いつも同じこと言ってるじゃねぇか。しかも、下品だ」
「別に。俺は俺に忠実に生きてるだけだ」
「猿だな」
「あぁ!? 撃たれてぇのか!皆守!」
「……勝手にやってれば。俺は先に行ってるから」
そして今日も、俺たちは全てを偽って。本音を隠して。
***
昼休み開始、昼食のご相談。
本音を全て曝け出して生きてる人は少ない、というかほとんどいない、と思いますが。
彼らの場合は、隠している部分が多いのでは?と思います。
2005,10,12