年代差、時代差
04.ジェネレーション・ギャップ ―― 2005.08.18



食堂の大きな机に広げられているのは、とある映画のパンフレット。
通りすがりに盗み見てみれば、同じクラスの生徒。
最後に会ったのは、彼女の卒業式のときだったはず。
一学年下の仲間たちに請われて、龍麻はそれぞれの卒業式に顔を出していた。
あれから直接会うことはできていないが、そのうち会いに行ってみようか。
懐かしい面々を思い出して、龍麻の顔が自然と穏やかなものになる。

確か、当時の彼女は歌を歌っていなかっただろうか。
写真集を出していたとは聞いたことがあるが。
そういう芸能事情には疎い龍麻だったが、彼女に関しては、ミーハーな相棒のお陰で少しは詳しい。
発売されたCDを何百回と聞かされたので、今でも口ずさむことができるくらいだ。

「ちょっと聞いてもいいか?」
「お、緋勇」
「なんだ、一人か?」
「旦那はどうしたよ」

からかってくるクラスメイトをやんわりと笑顔でかわし、龍麻は不思議そうな顔で尋ねた。

「……舞園さやかって、アイドルというか歌手だったよな?写真集出したり」
「? さやかちゃんが歌ってたのって、確か……4、5年前だったよなぁ」
「今もCDは出してるけど、最近は女優って感じだよな」
「歌がメインだったのって俺らが中学の頃の話だな。写真集となると……やっぱそれくらい前か」
「緋勇、そんな前からファンだったのか?」

「え、あ、まぁね……」